日本映画初の全編ロシア語の映画を制作された井上雅貴監督から、愛知の会会員の皆さん、またロシアに感心のある皆さんに、是非、映画「レミニセンティア」を見ていただきたいと連絡をいただきました。
シネマテーク(名古屋市千種区今池1-6-13今池スタービル2F)で2月11日からロードショーされます。
皆さん、ご家族、お友達とお出かけください。
2.11(Sat)井上雅貴監督の舞台挨拶があります
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レミニセンティア=記憶の万華鏡
忘れたい記憶がありますか?取り戻したい記憶はありますか?あなたの記憶は真実ですか?
記憶をテーマに日本人監督がロシアに渡り、ロシアSF映画を作り上げた。
記憶を消すことのできる父と絵が大好きな娘、父は悩める人々の記憶を消し、その記憶で小説を書いていた。しかし、ある日、愛する娘との思い出が消えている事に気づく。
忘れたい記憶と取り戻したい記憶、果たして記憶に翻弄される人間の存在とは何なのか?
今作は哲学的なテーマを持ちつつも、エンターテイメント作品に仕上がっている。
この作品はなんと自主映画、監督自ら脚本、撮影、編集を兼ね、日本の自主制作映画の限界にも挑んだ。自主制作のため出資が日本ということになり、日本映画に分類される。日本映画史上初めてのロシアSFということで注目を浴びている。
監督の井上雅貴は、アレクサンドル・ソクーロフ監督の映画「太陽」のメイキング監督を務め、その時ロシアの映画撮影を学んだ。初監督だったが、映画を作るならスケール感のある作品を作りたいという監督の熱意と、今まで培った映画製作のノウハウにより、商業映画に匹敵するクオリティの作品が出来上がった。
今作はロサンゼルスシネマフェスティバル オブ ハリウッドで主演男優賞、監督賞、長編作品賞など主要部門を受賞、ハリウッドの人々に受け入れられたことがこの物語が全世界の人々に伝わる作品であることを証明している。撮影場所はモスクワからさらに300km離れた古都ヤロスラブリ。
黄金の輪と呼ばれる歴史的な建造物が立ち並ぶ街でありながら、旧ソ連時代は工業地帯だった街。
娘以外の役者達は、実際にこの街に住む役者達。ヤロスラブリ劇場に所属し、ソ連時代から演技を学ぶ本格的な役者達がこの映画のテーマを感じ取り出演してくれた。
映画に出てくる不思議な建物の一つは、宇宙記念館、世界初の女性宇宙飛行士、ワレンチナ*テレシコワの記念館である。日本の映画では初めて撮影に使用された。
映画は現実ではなく虚構の世界、現実とは記憶による曖昧なもの。美しい映像と様々な仕掛けの物語があなたの脳を刺激する。
監督:井上雅貴/出演: アレクサンダー・ツィルコフ、井上美麗奈、ユリア・アサードバ、ほか
2016/日本/89分/STEREO/16:9/ロシア語/配給: INOUE VISUAL DESIGN
●公式サイト http://www.remini-movie.com
入場料金
一般1800円/大学・専門学校生1400円/会員・シニア1200円/高校生800円/中学生
以下500円
監督 井上雅貴
1977年、兵庫県生まれ。
日本工学院専門学校、映画科にて16mmの短編映画を製作し始める。
卒業後、MVビデオ、CM、TV番組などのディレクターをつとめ、
2005年に有限会社INOUE VISUAL DESIGNを設立。
映画編集として石井岳龍監督の「DEAD END RUN」「鏡心」に参加。
アレクサンドル・ソクーロフ監督のロシア映画「太陽」では
メイキング監督として参加。ロシアの映画製作を学ぶ。
いままで参加した映画の知識をすべて使い映画「レミニセンティア」を完成させる。
今回が初長編映画デビュー。